藤子・F・不二雄『ミノタウロスの皿』

犠牲にするとはどういうことか——



基本情報

藤子・F・不二雄『藤子・F・不二雄 SF短編コンプリート・ワークス 1 ミノタウロスの皿』小学館 表紙
引用元:藤子・F・不二雄『藤子・F・不二雄 SF短編コンプリート・ワークス 1 ミノタウロスの皿』小学館

著者 藤子・F・不二雄

短編 『ミノタウロスの皿』1969年 ビッグコミック

書籍 『藤子・F・不二雄 SF短編コンプリート・ワークス 1 ミノタウロスの皿』紙:2023年 小学館 / 電子:同年 同社

冒頭

宇宙航行中にアクシデントに見舞われた主人公の地球人

宇宙船の修理はできず、生き残っているのは自分1人だけで、水も食料も尽きたが、救助には23日かかるらしい

やむをえずとある星に着陸したところ——

感想|グッとくるコマ〈序盤より〉

藤子・F・不二雄『ミノタウロスの皿』の1コマ 宇宙船に救援が来るまで23日かかると言うが、すでに水も食い物も尽きた
引用元:藤子・F・不二雄『ミノタウロスの皿』-『藤子・F・不二雄 SF短編コンプリート・ワークス 1 ミノタウロスの皿』小学館より

宇宙船に救援が来るまで23日かかると言うが、すでに水も食い物も尽きた

 

人間って水や食べ物がないと死んでしまうじゃないですか

……何を当たり前のことを言ってるんだ……と思われたでしょう

 

でも、人間という生物にとって飢えが大敵だからこそ、物語が生まれるんでしょうね

逆にいうと、人間が水も食べ物もいらない完全無敵の存在だったら、生命の危機が訪れることもほとんどなく、結果、物語も何もない

これは飢えだけではありません

空気も必要だし、考え方によっては仲間もなくては存在し得ないとも言えるかもしれない

 

そんな弱みが芸術に昇華されるのは、「そのままでいい」と諭されているようで私としては安心します

藤子・F・不二雄『ミノタウロスの皿』の1コマ ミノタウロスの皿という栄誉を授かって
引用元:藤子・F・不二雄『ミノタウロスの皿』-『藤子・F・不二雄 SF短編コンプリート・ワークス 1 ミノタウロスの皿』小学館より

ミノタウロスの皿という栄誉を授かって

 

こちらの女の子はイノックス星の人間で名前はミノア

ミノタウロスの皿という栄誉を授かった後のシーンです

ミノタウロスの皿とは何か?

これはもう少し読み進めると分かる話ですから、ここでは伏せさせてください

 

ただ、彼女が泣いているのはどちらの感情なのだろうと不思議に思いました

つまり嬉しい涙か、悲しい涙か

表情もどちらともとれるような絶妙さですよね

こちらの短編漫画『ミノタウロスの皿』を最後まで読んで、改めてこのコマを見た際の感想です

私の読解能力の限界

可能ならば他者の意見も聞いてみたい

藤子・F・不二雄『ミノタウロスの皿』の1コマ 地球型の星
引用元:藤子・F・不二雄『ミノタウロスの皿』-『藤子・F・不二雄 SF短編コンプリート・ワークス 1 ミノタウロスの皿』小学館より

地球型の星

 

私は宇宙について詳しくないです

いや考えてみれば、どんな高名な物理学者や天文学者でもこの膨大な宇宙についてほんのわずかしか解明していないわけですが……

ともかく、地球型の惑星って現在把握されているんでしたっけ?

あることにはあるという話を聞いたような

火星の環境が結構地球に近いとも聞いたことがある

 

宇宙には無限の可能性がありますよね

そしてこちらの短編漫画『ミノタウロスの皿』も、イノックス星を舞台に「こういう世界もあるかもしれない」を描いたわけです

宇宙は懐が深い

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